本庄市i邸「裏庭に開く家」
Year
2022年
summary
一戸建ての住宅
建築家に頼むと派手で住みにくくなりそうという心配からの
スタートでしたが、当時独立間もない私に賭けてくださりました。
設計コンセプト
①裏庭に開く
・実家の目の前に子供世帯が家を建てる。地方都市でよくある構成で
実家から見たときに邪魔なものができたと感じるものにしない。
・中間領域(裏庭)に意識を開くことで実家の気配、子世帯の気配を
感じその空間と一緒に暮らす時間をデザイン。
庭まで建築の一部に。
②壁のような存在
・前面道路が見通しが悪く交通量もあるので、壁のようなものを
建てて塞ぎ、安全領域の裏庭に。
子供たちが走り回る姿を両方の家から見守る。
・その壁は日陰を作り、少し窪んだ逆縁側(北縁側)では夏の昼間は
プールやBBQ。夕方にはのんびりした時間を演出する。
ステレオタイプになっている南に庭(熱い)を覆す逆転の発想。
・大切にしていた既存樹木も良いスクリーンとなる。
③光
・南に多くの窓を設け多くの光を取り込みます。南面を高天井にして
ハイサイドライトを設けることで光が部屋の奥まで届く。
目線をずらすことによって視線は南に向かず、意識は裏庭に開く。
・パッシブ住宅の鉄則でもある日中に太陽の熱を室内に取り込み
家を温める。
④2階多目的北廊下
・地方で一般的には子供部屋6畳(机・ベット・棚)+クローゼット
の組み合わせだが、思い切って子供部屋を4.5畳にして
机・棚・クローゼットを廊下(パブリック)に出してしまい、
兄弟同士のコミュニティーを生み出す。
・北庭とその先の実家、隣の緑を感じながら安定した北側採光で
デスクワークがこなせる。
⑤ル・コルビュジエ
・クライアントはコルビュジエのファンであり、コルビュジエの
人体寸法規格(モデュロール)によって構成をする。
木造二階建
延床面積 145.73㎡