新作「裏庭に開く家」完成いたしました!!
お施主様は建築家に頼むと派手で住みにくくなりそうという心配からのスタートでしたが、
当時独立間もない私に賭けてくださりました。
ご期待と不安に応えようと、敷地・ご家族・周辺環境にぴったりフィットする受動的な
デザイン構成に組み立てていき、ジャストフィットに仕上がりました!(^^)!
①裏庭に開く
・実家の目の前に子供世帯が家を建てる。地方都市でよくあるパターン。
実家から見たときに邪魔なものができたと感じるものにしたくはありませんでした。
・中間領域(裏庭)に意識を開くことで実家の気配、子世帯の気配を感じ、
その空間と一緒に暮らす時間をデザイン。庭まで建築の一部です。
②壁のような存在
・前面道路が見通しが悪く交通量もあるので、壁のようなものを建てて塞ぎ、
安全なカオスのような裏庭に。子供たちが走り回る姿を両方の家から見守れます。
・その壁は日陰を作り、少し窪んだ逆縁側(北縁側)では夏の昼間はプールやBBQ。
夕方にはのんびりした時間を演出してくれます。
ステレオタイプになっている南に庭(熱い)を覆してみました。
・大切にしていた既存樹木も良いスクリーンとなり大活躍。
③光
・南に多くの窓を設け多くの光を取り込みます。南面を高天井にして
ハイサイドライトを設けることで光が部屋の奥まで届きます。
目線をずらし、すりガラスにすることによって意識は南に向けません。
気持ちは裏庭に開きます。
・パッシブ住宅の鉄則。日中に太陽の熱を室内に取り込みお家を温める。
④2階多目的北廊下
・地方で一般的には子供部屋6畳(机・ベット・棚)+クローゼットの組み合わせですが、
思い切って子供部屋を4.5畳にして机・棚・クローゼットを
廊下(パブリック)に出してしまい、兄弟同士のコミュニティーを生み出しました。
・北庭とその先の実家、隣の緑を感じながら安定した北側採光でお勉強です。
⑤ル・コルビュジエ
・僕の恩師を辿っていくとル・コルビュジエに当たり、僕は玄孫になります。
お施主さまもコルビュジエのファンであり、寸法や建築的仕掛けの遺伝子を
取り入れています。
このお家にもサンタさんが来ましたかね??
何はともあれ間に合って良かったメリークリスマス!!
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